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佐保会兵庫県支部 楪の会 

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歴史散歩 「西宮ーえべっさんと宮水をたずねてー」

講師  埴岡 真弓氏(S53文史・S55博前史) 播磨学研究所運営委員兼研究員

2022年5月26日(木)午前10時~12時40分(阪神西宮駅えびす口集合、白鹿記念酒造博物館で解散)
見学コース ①傀儡子故跡⇒②西宮神社⇒③蛭子大神御輿屋伝説地⇒バス乗車⇒④白鹿記念酒造博物館(歩行距離は約1.5km)

全国に多数あるえびす神社の総本社である西宮神社(西宮えびす・えべっさん)と宮水湧出で酒処となった灘五郷のひとつ、西宮郷の醸造元を、埴岡真弓さんの案内でたずねました。参加者15名。

①傀儡子故跡(西宮神社北の産所町)

  首から下げた人形を躍らせ、西宮神社のお札を持って諸国を巡りえびす信仰を広めた(えびすかき、えびす回し)が室町時代から幕末頃まで多く住んでいたが、その後この地を離れて淡路島などに移って行った。淡路島の人形浄瑠璃や大阪の文楽の原型とされている。傀儡子が信奉していた百太夫神社は1839年に西宮神社境内に移された。


②西宮神社

 平安時代からその名を知られ、漁業の神、商売繁盛の神として広く信仰を集めている。

 毎年1月9日~11日の十日えびす祭は大勢の参拝客で賑わう。

 本殿:四代将軍家綱の寄進による本殿は昭和20年に焼失したが、昭和36年に復興。えびす大神、天照大御神、大国主大神、須佐之男大神を奉る。

 境内のえびすの森:県指定の天然記念物。


③蛭子(ひるこ)大神御輿屋(おこしや)伝説地

  鳴尾の浦の漁師が武庫沖で漁をしていたところ、木の神像らしきものが網にかかる。漁師はそれを海に戻したが、同じ木像が和田岬沖で再び網に。家に持ち帰り祀ったところ、西の宮地に連れて行くべしとの夢告があり、神像を御輿に乗せて西を目指した。途中で神様が眠ってしまったので、尻を捻って起こしたといわれる場所。

  蛭子神はイザナギとイザナミの最初の子であるが三年まで足立たぬ尊であったため、葦船に乗せて大海原に流された。摂津国に流れ着いて海を領する神となり、夷三郎殿となって西宮に祀られるようになった【源平盛衰記】。


④宮水

 西宮市の沿岸部、西宮神社の南東側一帯から湧出した六甲山系の伏流水。硬度が高く、リンが多く鉄分が少ない酒造に適した名水が1840年に発見され、灘酒の品質が向上して江戸時代後期からこの地に酒造産業が栄えた。

 灘五郷:西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷。

 西宮の水、播磨の米、吉野杉の香、丹波杜氏の技量、六甲の寒風、摂海の湿気が相和して銘酒が醸し出された。


⑤白鹿記念酒造博物館(酒造館・記念館)

 1982年、創業320周年を記念して設立された。


  西宮神社とえべっさん、人形を操る傀儡子の働き、人形浄瑠璃や文楽との関り、宮水と灘五郷の酒造業の繁栄などの歴史を知って現場を歩くことにより、すべての事柄がつながって西宮の謎が解けたようなさわやかな一日でした。

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# by yuzurihanokai2 | 2022-05-27 18:12

文学講座『神戸モダンの女』を語る


 講師 大西(石塚)明子氏 (S44文国)
 2022年4月28日(木) 13:30~15:00 於:ウィズあかし703学習室

 2年ぶりに楪の会の行事を再開しました。
 今年度から明石駅近くのウィズあかしを講座の会場としました。参加者は講師を含め18名でした。
 お話の概要を記します。
1 『神戸モダンの女』が生まれるまで
  講師の大西明子さんは1969年大学卒業後に兵庫県の公立高校に教諭として勤務。
  2007年に定年退職。
  2010年に大阪文学学校入学。小説を書き始めたのは2012年から。
  2018年に本書で文芸社主催・毎日新聞社後援の「人生十人十色大賞」文芸社特別賞を受賞。
  2019年8月編集工房ノアから出版。
 『神戸モダンの女』のモデルは、1916年(大正5年)生まれの義母。30年同居した義母は、合理的精神の持ち主で料理・裁縫 をはじめ家事が得意だった。義母が亡くなった後に、もっと丁寧に話を聞いておけばよかったという思いから、夫・義姉・義妹に聞き取りを重ねて小説化した。
2 『神戸モダンの女』の各章
   (一) セーラー服
   (二) 白い襟の制服
   (三) イヴニングドレス
   (四) 男仕立てのスーツ
   (五) 大島紬ともんぺ
   (六) ミシンを踏んで
      (装いに焦点を当てた)
3 主人公が生きた時代
  大正の初めに生まれた主人公は、開放的な気風の神戸で育った。ハイカラ好きの父の影響で、小学校では洋装が珍しい時代にセーラー服で通い、女学校はミッションスクールに進んだ。女学校では、英語や料理、裁縫、社交ダンス等の英国風の 教育を受け、それが後に生きる。
 卒業後は会社勤めをしたものの、ダンスで身を立てるようになる。
 その後、結婚・出産したが、日本は戦中戦後の激動の時代へ。夫は戦時中、単身満州に渡り、戦後は事業を起こしては失敗するを繰り返した。主人公は、靴工場に勤め、後にミシンの内職を経て注文服を縫って生計を支えた。
  当時は、女は家に縛られ家の中で生きる時代だった。しかし、小説の中の男(夫)は命令はしないが自己中心的だったので、妻である主人公は自立して生きなければならなかった。

  参加者からは大正・昭和初期のハイカラな生活に驚いたという感想がありました。また、奈良女の体育の授業で社交ダンスを習った思い出話に盛り上がったのは、佐保会の催しならではです。
  大西さんのお話から、強い意志で自立して生きたお義母様への敬愛の念を感じました。
  

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# by yuzurihanokai2 | 2022-05-15 16:24 | 文学

芸術鑑賞  落語を楽しむ

桂 治門(かつら じもん)氏

2020227日(木)11:30~13:40    於 ドンク岡本グルメ館 3階ホール


昨暮に出現した新型コロナウィルスの感染がじわじわと広がり身近に迫ってきた感じで、外出や会合も自粛ムードの昨今だったせいもあり、キャンセルも出て、当日は18名の出席となりました。

今日の舞台は噺家の桂治門氏による落語でした。治門氏は佐保会兵庫県支部会員のご子息で、2008年に桂小春団治師匠に入門されて、現在上方落語協会会員としてご活躍中です。出囃子にのって軽やかに登場し(中・高バスケットボール部のキャリア十分)、緋毛氈を敷いた高座に登って噺が始まりました。

マクラはご自身のプロフィール紹介と謎かけから。「インフルエンザと掛けて、結婚と解く。その心は」「熱は冷めてもせきはぬけない」、また、「有名な画家と解く。その心は」「ゴッホ、ゴッホ」。思わず、会場から笑いと拍手が起こりました。「先日、銭湯での落語会の時に観客の一人が、ごはんでも食べてやとポチ袋、恐縮しながらもらって後で見たらフリカケだった」などなど、機知に富んだエピソードや小噺の連発にうなずいたり笑ったりの連続で、なごやかな雰囲気に包まれました。

本日の演目は時節柄、医者にまつわる話ということで、古典落語「犬の目」でした。目がはっきり見えないという患者の眼をくりぬいて洗い、乾かしている間に飼い犬に食べられてしまったことから、その犬の目を代わりに入れるというお噺。目はよく見えるようになったが、一つ困ったことが・・・意外なオチに納得、笑い。

色物芸といわれる「南京玉すだれ」(日本発祥とか)の見事な技もご披露してくださいました。


コロナウィルス禍で不安と落ち着かない毎日の中でのひと時、声を出してよく笑わせていただいて心がパアッと明るくなりました。笑いは免疫力をアップさせる特効薬と言われます(ナチュラル・キラー細胞を活性化させ、免疫力を高める)。インフルエンザやコロナウィルスに打ち勝つための力をたくさんいただいたように思います。治門氏の若々しい話力に魅了された芸術鑑賞会でした。


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# by yuzurihanokai2 | 2020-02-29 17:40

ゴッホ展

2020130日(木)13001500

兵庫県立美術館   参加者 27

   

13001330 レクチャルームで、学芸員の講義

7年ぶりの来日となる「糸杉」をはじめ「麦畑」、「薔薇」等ファン・ゴッホの作品約50点を世界10か国・地域27か所の所蔵先から集めました。彼に影響を与えたハーグ派と印象派を代表する巨匠たちの作品約30点なども交えながら、ゴッホがいかにしてゴッホになったのか、独自の画風を確立するまでの過程を紹介します。』

1330~ 仲間同士自由に、ゴッホ展を鑑賞

ゴッホ展(1/253/29)は、開幕間もないせいか、混んでいました。集合時間13時に全員そろい、事前にお願いしておいた学芸員のレクチャーを受け、その後は自由鑑賞としました。今回初めてみる「薔薇」はきれいでした、「ひまわりの絵がなかったね」という声が多くきかれました。レクチャーのおかげで、展示の流れもよくわかり、ゴッホの絵に対する理解も、興味も深まりました。見ごたえのある展覧会でした。

≪画像は展覧会のパンフレットやポスターからのものです≫


第1部 ハーグ派に導かれて
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器と梨のある静物(1885)

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農婦の頭部(1885)

第2部 印象派に学ぶ
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麦畑(1886)

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糸杉(1889)

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薔薇(1990)



# by yuzurihanokai2 | 2020-02-05 10:40 | 美術鑑賞

脱・住宅短命社会

 令和元年1128日 神戸勤労会館 参加者7名

 講師 山崎古都子氏(S41 家住 S43家修住~家庭管理学)

愛知教育大・滋賀大学教育学部勤務 45歳に学位論文

           

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関連著書                
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1「寿命」とは、あるものが生まれてから死ぬまでの年(時間)数

 物には①耐用年数(機能的寿命or仕様的寿命)賞味期限

  ②耐久年数(性能的寿命、消費期限)がある

  住宅の耐用年数

   滅失減価償却(課税評価市、市場の決定評価、マンションの建て替え要件、耐震性などによる。

  *期待耐用年数として山崎氏の提案*
   現存住宅が今後も期待する予測余命+建築年数

2日本の都市住宅の寿命が短い  

滅失住宅の平均地区後経過年数は日本41年 米国103年 英国141

住宅の期待耐用年数は日本(都市41年 地方74年)米国都市99年  

 米国では住宅(築後平均37.2年)付きの宅地を購入し、建て替えはまれ

日本では既存住宅(中古・相続)の建替率が高い。22.4% 米国1%

【理由1】    

○住宅市場が新築住宅中心

住宅取引に対する既存住宅取引率が米国では高く日本都市部では低い。

日本では中古住宅比率が小さいつまり市場が小さい。

戸建購入 日本:新築84%中古14%相続2

 米国:新築12%中古86相続2

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 ○消費住宅とみなす傾向

   中古購入理由 日本 価格妥当51% 仮の宿42

       米国 価格妥当66% 職人の技34% 伝統重視21% 

   住宅に対する愛着

     日本では筑後30年を過ぎると急激に愛着が下がるが米国では逆に上がる。

      その愛着の度合いで強いのは

日本都市部では建替65%で強い。中古では27%

米国では中古、新築がそれぞれ50%近い 

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 ○日本での建替の動機

 家族構成、ライフスタイル 個人主義 

先進化~アジアよりヨーロッパ~日本では中流化

  要求高く、豊かさ

  戦後“日本は悪い”外国にならうようになった

  戦後~量より質へ  空家多い

  1973年に総住宅数>総世帯数 になった

 ○日本 耐用年数30

伝統文化を大切にしなくなった

耐用年数が短い理由

戦後の悪い経済状況~量を建てた

立替促す政策、余力 → 新築

日本人の潔癖感~人の手垢のついたものを嫌がる。

ものに“ことだま”が宿っている。

・・・私の“ことだま”にするということで建替

【理由2】日本では 建物に注目しない。 

 中古住宅を仮の宿と選んだ人35

中古住宅は宅地への先行投資とする。

【理由3】日本での持ち家の経済評価が米国に比べて低い

【理由4】気にいった間取り指向が立て替えを促す

    耐震性、低質が多いのも中古住宅の特徴

【理由4】生活力。日頃の関心の弱小化

  住宅検査への関心 日本<米国

  日本では検査なしでも住める。

   竣工検査のみ(義務化されても90%)

   米国では中古売買が多い。中古住宅市場への参入時に検査 

    住宅新聞、女性不動産屋多い~女性はコミュニチティ発達

    売り手、買い手の別々の不動産屋

  大掃除  畳を上げる 干す 床下の点検~損傷が見つかる。

4脱・住宅短命社会に向けて

  住宅の寿命を延ばすように基本・恒常的維持管理

  米国の中古市場では管理の質が売却利益を上げる。そのため、管理に関心が向く

  日本では管理と売却は無関係

  日本では親から子への生活技術伝承するのを不必要とする70

      米国10

  DIYの習慣があるほど期待耐用年数が多い。中古住宅に住んでいる方がDIYの習慣がある。

その他

 ・空家問題は放っておけない   

 ・マンション 建物、設備の耐久性を伸ばす。管理をしっかりやると延びる。

   コンクリート60年 古いマンション・・・川砂のコンックリート  

       新しいマンション・・・ 海砂のコンクリート

    

  国交省は建替をはやめようとしている・・経済効果のため。容積率を上げる

【感想】時間をかけ綿密な調査の結果の発表でした。レジメには多くのグラフや表が提示されていました。

  何となく、感じていることが、納得いきました。

  私の近所では空家や増えていましたが、駅前の開発が計画されているということもあるのか、

  最近新築があちこち見られます。  


** 来年度の山崎氏の講座 予告 ***

    「日本的住宅の管理」について

    「家事労働論」

  関連著書 

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# by yuzurihanokai2 | 2019-12-09 14:01 | 講演